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「高知県OIP 中山間コミュニティ連携イベント 〜第一弾 幡多エリアの課題解決に向けた共創の実現〜」開催レポート
令和5年10月25日(水)に、「高知県OIP 中山間コミュニティ連携イベント 〜第一弾 幡多エリアの課題解決に向けた共創の実現〜」を開催しました。
このイベントは、高知県IoT推進ラボ会員の皆様に中山間地域の現状や課題を知っていただくことで、新たな製品やサービス開発のきっかけにしていただくことを目的としています。
第一回の今回は、高知県西部の幡多地域にあるコミュニティ拠点「宿毛まちのえき林邸」と連携し、幡多地域の事業者のみなさまにも多数ご参加いただいて開催しました。
◼︎林邸・幡多地域の紹介
冒頭、「宿毛まちのえき林邸」の運営者である、まちづくり会社ドラマチック 今村氏から、幡多地域の概要、宿毛まちのえき林邸の取組、そして、現在設立準備を進めている「みんなでつくる まちづくり財団HATA!」についてご紹介をいただきました。
現地参加のみなさまには、幡多地域のお菓子やドリンクを味わっていただきながら、和やかな雰囲気で進行しました。
◼︎課題の説明(1)
中山間地域の持続可能な物流の実現(課題提供者:有限会社菱田ベーカリー)
宿毛市の有限会社菱田ベーカリーは、創業70年を超えるパンメーカーです。主力商品の「羊羹パン」の県外への出荷も増えていることから、中山間地域発着の運送ルートを持つ運送事業者を見つける必要がありますが、それが非常に難しいと感じています。菱田ベーカリーが運送を依頼している運送事業者にもオンラインでご参加いただき、荷主と運送事業者の双方の視点から、課題の構造や解決の方向性について話を聞くことができました。
幡多地域の事業者からは「当社も同じように困っている」等の意見がありました。物流の課題は幡多地域全体に関することであり、各事業者の事業の継続・発展のために、解決すべき課題であると、理解を深めました。
◼︎課題の説明(2)
地域情報紙の付加価値創造と社内資産(写真)の有効活用(課題提供者:有限会社せいぶ印刷工房)
四万十市の有限会社せいぶ印刷工房は、幡多地域に関する情報誌「はたも〜ら」を発刊しています。また社内には、これまで蓄積してきた幡多地域の写真が大量に保管されています。
はたも〜らの最新号や、社内で保管している写真のフィルムを見せていただきながら、デジタル技術を活用してはたも〜らにどのような新しい価値を付加できるか、また、社内で保管している大量の写真をどのように利活用できるかについて、意見を出し合いました。
ラボ会員、地域の事業者の双方から、先進事例の紹介や、新しいサービスの形、既存のメディアとのコラボレーションの提案など、様々なアイデアが出る有意義な時間となりました。
◼︎交流会
交流会では、2つのグループに分かれ、幡多地域の事業者の日頃の取組や各取組に関するお困りごとについて意見交換を行いました。
ラボ会員から「ITを活用したらこんなことができる」「こういった製品やサービスがあるので利用を検討してはどうか」といった意見が出るなど、交流を深めることができました。
◼︎参加者の声
参加されていた幡多地域の事業者からは、以下の感想をいただきました。
・普段IT企業と話す機会がないので、良い刺激になりました。
・地域の事業者同士だけでなく、地域外のIT企業等の新しいメンバーで交流ができてよかったです。
・自身にとっては当たり前のもの・ことが、第三者目線では価値があるのだと気がつきました。◼︎最後に
今回は、幡多地域の事業者にもご参加いただき、通常とは異なるプログラムで課題の説明を行いました。
高齢化・過疎化が進む中山間地域において、地域の方々と地域外のIT事業者が、共にデジタル技術の活用で課題解決を考える、一つのケースができたのではないでしょうか。
中山間地域のコミュニティと連携したイベントの第二弾は、11月29日(水)に、高知県北部の嶺北地域、本山町で開催します。
地域課題に関心がある、地域の事業者と繋がりたい、という事業者の方のご参加をお待ちしています。
【11/29開催】高知県OIP 中山間コミュニティ連携イベント
〜第二弾 本山町の事業者による課題説明会&交流会〜詳細・お申込みはこちら: